潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸（結腸）や直腸の内部を覆う粘膜に炎症や潰瘍（傷）ができる慢性的な炎症性腸疾患の一種です。この病気は、自己免疫機能の異常によって引き起こされると考えられていますが、正確な原因はまだ確立されていません。潰瘍性大腸炎は腹痛や下痢などの消化器症状を引き起こし、生活の質を著しく影響することがあります。

潰瘍性大腸炎の症状

潰瘍性大腸炎の症状は、軽度から重度まで様々で、症状は一定ではなく、再燃と寛解を繰り返すことがあります。主な症状としては以下のようなものがあります。

腹痛と下痢

特に血便を伴うことが多い。
 

便意切迫感

急に強い便意を感じることがあります。
 

体重減少

吸収不良による体重減少が見られることがあります。
 

発熱や疲労

全身症状としてこれらが現れる場合があります。
 

潰瘍性大腸炎の原因

潰瘍性大腸炎の原因は完全には解明されていませんが、免疫システムの異常が関与していると考えられています。自己免疫反応が大腸の粘膜を攻撃し、炎症と潰瘍を引き起こします。また、遺伝的要因、環境要因、食生活、感染症などが複雑に絡み合っている可能性も指摘されています。

潰瘍性大腸炎の治療法

潰瘍性大腸炎の治療法は、症状の緩和と再燃の予防を目的としています。治療は個々の症状の重さと範囲に基づいて選択されます。主な治療方法として以下のものがあります。

1. 薬物療法

5-アミノサリチル酸（5-ASA）製剤、ステロイド、免疫調節薬、生物学的製剤など。
 

2. 食事管理

特に再燃期には低残渣食などが推奨されることがあります。
 

3. 外科治療

薬物療法が効かない場合、合併症がある場合は手術が選択されることがあります。

潰瘍性大腸炎の管理には、医師との継続的な相談が欠かせません。症状の変化に応じた適切な治療を受けることが、生活の質を維持するために重要です。